強引上司と過保護な社内恋愛!?
そして迎えたパーティー当日

「地味」

桧山さんが出社した私を見たときに発した第一声。

「地味…でしょうか」

私は自分の格好に視線を向ける。

黒いスカートに同じく黒のジャケットを合わせたスーツスタイル。

パーティー感を出すために下に着た白のカットソーには仄かにラメが入ってるし、ネックレスもプチダイヤが5連連なったいつもよりゴージャスなデザインだ。

「地味、地味地味。超地味」

そこまで連呼しなくたっていいじゃない。

私はじっとりと恨みがましい視線を向ける。

「ちゃんと『NEVERまとめ パーティー 服装』でググったのかよ」

私はハッと目を見開く。

「その後に『ビジネス』をつけてしまいました」

桧山さんはゆっくり首を横に振る。

「致命的なミスだな。残念だよ、ミスパーフェクト」

力なく微笑み私の肩をポンと叩くと、それ以上何も言わずに去っていった。

こ、こんな大事な日にミスを犯すとは…。

私は覚束ない足取りで自分のデスクまでなんとか辿り着くと、崩れるように椅子へ座り込む。

そのまま頭を抱えて俯いた。

「なんだーミスパーフェクト。悪いもん食って腹でも下したかー」

オコゼ顔の佐々木さんが呑気に声をかけてきたけど、答える気にはならなかった。
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