強引上司と過保護な社内恋愛!?
打ち合わせが終わると、立石地所の方々は先に帰って行った。

上席の方が明日から出張のため朝が早いそうだ。

私達もそろそろお暇しようと思っていたけど、松井さんとルークさんが意気投合したのか仲良く話している。

邪魔をするのも何なので一先ず様子を見ることにした。

「何か食おっか。腹減った」

桧山さんとお皿に料理を取り分け、グラスワインを片手にテラス席へと向かう。

ストーブが焚かれているものの、真冬の空気はひんやりしていて寒い。

テラス席の人影は疎らだ。

「中で食べましょうよ」

私は震えながら言う。

「ニコラスに見つかると面倒だから」

「今回の施工主ですよ?そんなこと言ってる場合ですか?」

桧山さんの子どもみたいな言い分に異議申し立てる。

「嫌なんだ。泉にベタベタするから。あれって完全なセクハラだよな」

だからお前が言うなって。

四人掛けのテーブルに並んで座ると、椅子に用意されていたひざ掛けをふわりとかける。

「これなら寒くない」

嬉しそうに言うもんだから、何かどうでもよくなって来た。

それどころか、緑に囲まれて二人で食事するのも悪くない、なんて思ってしまうから不思議だ。
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