強引上司と過保護な社内恋愛!?
「ぶはぁ」

真奈が深いため息を吐く。

本日は、会社近くの高級寿司店のランチ限定メニューであるチラシ寿司を食べに来ている。

「どうしたの?お疲れじゃない」

出来る女が珍しい。

ブランドコスメでスキンケアが行き届いたツルツルのお肌も珍しくカサついている。

目の下には薄っすらクマまで出来ていた。

「連日の激務で禿げそうでーす…」

真奈は虚ろな目で厚焼き卵をモソモソと頬張る。

「何かおっきな海外案件が動くんだっけ?」

「シャンバラリゾーツ社がインドネシアのバリ島にハイソなリゾート施設を建設する計画を立ててんだけどさ、その施工を我が社が受注したのよ。海外進出を懸けた一大プロジェクトになりそう」

シャンバラリゾーツ社といえば香港に拠点を置き、ヨーロッパ、アジア各国、中東など幅広く展開する世界有数のホテルチェーンだ。

「プロジェクトメンバー公募の通達出したんだけど、見なかったったの?」

転勤なしの一般職なのでスルーしました、とは言えず私はウフフ、と笑って誤魔化す。

「そう言えば泉のとこの王子様もメンバーに手を挙げたみたいよ」

箸で摘まんだ中トロが床にべたりと落ちる。
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