強引上司と過保護な社内恋愛!?
「ドア壊れてる。そのままでダイジョーブ」

「ちょっと!ダイジョーブな訳ないでしょ?!なに考えてんのよ!」

ついに私はブチ切れた。

「座ってないと危ないよ。タノウラさん」

しかしべベックはどこ吹く風。

一気にアクセルを踏みスピードを上げる。

私はよろけてシートに倒れこんだ。

全開のドアから容赦なく熱風が吹き込み私の髪はバサバサに乱れる。

本当に桧山さんに会えるのだろうか。

鼻歌を歌いながらハンドルを握る中年バリニーズを見ているととてつもなく不安になった。


シャンバラ・バリが建設されている海沿いの地区までは空港からおよそ10km程の距離にある。

「タノカミサーン!ウミが見えてきましたよー!」

べベックは陽気に声を掛けて来たが私は車窓からの景色を楽しむ余裕なんてない。

車で数十分の距離にも関わらず、ポンコツはメチャクチャ揺れる上にべベックの運転がメチャクチャ荒いため私はスッカリ車酔いしてしまった。

早く到着しないかな。

私の我慢も限界に近付きつつある頃に、ポンコツ車はシャンバラ・バリの建設現場に到着した。
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