強引上司と過保護な社内恋愛!?
「いいじゃなーい!泉!」と言って真奈は大きな瞳をキラキラ輝かせる。

「よくないよ!完全なセクハラだよ?!ビッチな噂が立って、お…おお嫁に行けないよ!」

私は取り乱し涙目で抗議する。

「じゃあ、責任とってお嫁にもらってもらったら?桧山さんに」

真奈は事もなげに言ってのけるとバケットを千切って口に放り込む。

「冗談じゃない!あんな軽い男!絶対やだ!やだやだやだ!私は自分だけを思ってくれる一途な人と結婚するんだからぁぁ!」

興奮してカフェで大声を出したもんだから一斉に周囲の視線が私に集中する。

きっとこの店には当分来られないだろう。

「まったく。外面は澄ましてるくせに中身はいつまでたっても夢見る乙女だねぇ、泉は」

真奈は完全に取り乱す私を見て小さく溜息をつく。

「私が独身だったら桧山さんみたいにキュートで仕事も出来る優良物件がいたら速攻アプローチするけどね」

その左手薬指にはシンプルなシルバーのリングがはめられている。
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