強引上司と過保護な社内恋愛!?
「凶暴でガサツな桧山さんとお付き合いしているなんて根も葉もない噂が75日も続いたら私の身がもちません」

「グループNo.1のイケメンをつかまえて失礼だな」

自分で言うか?普通。

私はグラスのビールをグビっと飲み干す。

「桧山さんだって嫌じゃないですか?関係ない私と噂になったら」

「俺は大丈夫。そうゆうキャラだし」

桧山さんは堂々と言ってのける。でも妙に納得。

「私が桧山さんに弄ばれてた感じで噂は終息するんでしょうね」

私は再び手酌でビールを注ごうとすると、桧山さんが瓶を私の手からするりと掠め取る。

「それか噂を本当にしちゃう?」

そのまま私のグラスにビールを注いでくれた。

「それは本気でお付き合いすると言う事でしょうか?」

うん、そう、と言って、桧山さんは小首を傾げ魅惑的な笑みを浮かべる。

なんだこれ…もんのすごくドキドキする。

中身を知っていても、危うくトキメキかけてしまう。

しかし動揺を悟られないよう「遠慮しておきます」とお澄まししながら言う。
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