強引上司と過保護な社内恋愛!?
「建て直しによる賃料の値上げに同意しない一部住民が立ち退きせずに残っており、その説得に区と当社が当たっています」

「いつまでに決着がつくのか目処は立ってんのか?」

ティラノサウルスが詰めてくる。

「それが、難航しておりまして…」

住民への説明については桧山さんが対応しているはずだ。

だけど、どこまで進んでるかまでは把握していない。

そもそもちゃんと動いているのかすら疑わしい。

「説得できませーん、で1億をドブに捨てる訳にはいかねぇなあ」

子泣きジジイも苛立だしげにコツコツとペンでテーブル叩く。

「が、頑張って説得します」

私はややトーンダウンする。

「頑張ってどうにかなる問題か?!」

ティラノサウルスがクワっと牙を剥く。

ああ…どうしよう。

『わかりませぇん!確認しまぁす!』

目を潤ませながらこの台詞を言う時が来たか。

これ以上、何を言ってもキレられるなら同じことだ。

私は腹を括る。

「申し訳ございません。其方につきましては次回までに…」

…と、言いかけた時に、ガチャッと会議室のドアが開く。
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