強引上司と過保護な社内恋愛!?
「あいにく!担当者は出払っていますので、代わってご説明させていただきます!」

気を取り直し、コホンと小さく咳払いする。

大丈夫、落ち着け私。

班員達の行動は大体把握している。

「現在、S区の公営住宅建替えつきましては、工事の進行が当初の予定より半月ほど推しています」

「遅れた場合の当社損失は?!」

大隈部長に指摘を受けて私は慌てて資料に目を落す。

「人件費設備費込みで約1億」

「1億って簡単に言うけど、姉ちゃんのポケットマネーで払ってくれんのか?!」

子泣きジジイが冷やかすように言うと、ゲラゲラと笑いが起こる。

「払えませんね。私は一般職の薄給なので」

「そんな余計な金、会社にだって払う余裕はねぇだろ!」子泣きジジイが噛み付いて来た。

「ですから!現在調整中です!」

私はキッと睨みつけて、指を二本立てる。

「納期が遅れる要因は2つあります。先ず一つ目は資材運搬用クレーンの不足。当社保有のクレーンは出払っているため、リース会社または他社より貸し出しが出来ないか現在機械部で調整中です」

「もう一つの要因は?」

ティラノサウルスみたいな顔のおっさんが続きを促す。
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