強引上司と過保護な社内恋愛!?
「それよかさ、小日向さんが出社したら奢ってもらおうぜ」

それについては大賛成。

私はコクコクと大きく首を縦に振る。

「やっぱり肉か!」

「しゃぶしゃぶですかね」

「いや、其処は焼肉だろ」

「豚しゃぶがいいです」

「やっすい女だな、お前も」

桧山さんは軽蔑したように鼻で笑う。

「豚肉はビタミンAが豊富なんですよ。高級=牛肉っていう発想の方が安直だと思いますけど。そもそもお前って呼び方は嫌いです」

「わかったわかった、じゃあ間とってサムギョプサルな」

桧山さんは私の意義申し立てを面倒くさそうにいなす。

なんか違う感じになっちゃったけど。
ま、いっか。

「お疲れ」

不意に声を掛けられる。

その爽やかな声の方へ振り向くと、五十嵐さんがコーヒーカップを片手に此方へ歩いて来た。

「ご一緒していいかな」

ニコリと微笑みかけられて、思わず頬が赤くなる。

どうぞ、と言うと五十嵐さんは私の隣に腰を下ろす。

「おい!何で勝手に座ってんだよ!」

桧山さんは不満気に言う。

「田母神さんに許可は得た」

ねえ?と同意を求められて私はコクコク頷く。

「もしかして田母神さんと2人でいるところを邪魔されたくなかった?」

五十嵐さんはニヤリと冷やかすような笑みを浮かべる。
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