強引上司と過保護な社内恋愛!?
「我が社の名に恥じぬよう存分に着飾って来いよ」

桧山さんは笑顔で言っているものの、目は全然笑ってない。

きっと本気だ。

じゃ、よろしくーとお気楽に言って、自分のデスクに戻っていった。

「一大仕事ですね!頑張ってください!」

加奈ちゃんはギュッと拳を握りしめる。

…何をどう頑張ればいいかも解らない。

「うん…頑張る」

私は力なく呟いた。


◆◇◆

「そんな訳で来週人生初の接待なんだ」

私は表情を強張らせグラスに残った赤ワインをクイっと飲み干す。

気が重くなる仕事を振られた憂さ晴らしに、軽く一杯引っ掛けようとサカバルに立ち寄った。

今日はオーナーの坂田はお休みのようなので、祐樹くんがカウンターに立って私の愚痴を聞かされている。

勿論、接待相手などの機密事項は伏せた上で。
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