青いブレスレット-Second-

おしゃれ

「ふーん、水原くんの元カノねえ」



次の日、教室で理香ちゃんに話してみた。



「そんなに可愛い子だったの?」


「うん、わたしよりずっと………」



七海ちゃんに会った時から、正直気持ちが沈んだままだ。



「なに落ち込んでるの、水原くんはあんたの方が可愛いって思ってるはずでしょ」

「え!?そんなこと…」

「どうしたのー?」


千夏ちゃんがこっちにやってきた。



「あ、千夏、水原くんの元カノって知ってる?七海ちゃん」


理香ちゃん!

いきなり聞くの!?


「あー、知ってるよ!結構モテる子だったなー」



…やっぱり。

可愛いもんね、七海ちゃん。



「なんで付き合ったの?」

「んー聞いた話だと、七海ちゃんが水原のこと好きで、告白して付き合ってたとか。でも水原は興味なしで、結局自然消滅したっぽいよ」



………興味なし。




「あー水原くんて興味ない子にはなんにもしなさそう」

「そーそー、メールも電話もなしで、デートも自分からは誘わないんだってさ」



…あ、だけどわたしはデートに誘ってくれる。

メールも電話も。



「紗奈、今勝ったって思ったでしょ」

「お、思ってない!」

「だから言ってるでしょ、水原くんにとってはあんたの方がずーっと上なの。気にすることなんか何もないから」

「…ちょ、ちょっとトイレ…」




わたしは恥ずかしくて、その場から離れた。
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