without you
35
あれ?私・・・!

パチッと目が覚めた私は、ガバッと上体を起こした。

見慣れた寝室の雰囲気。
私の布団とベッド・・・ここは私の家、か。

ホゥと安堵の息を吐いた私は、右手で瞼を軽く揉んだ。

・・あ。メガネ!

咄嗟にサイドテーブルを見ると、そこに私のダテ眼鏡が置いてあった。
そして、私の仕事グッズを入れているショルダーバッグと、逃亡グッズを入れている黒いボストンバッグは、サイドテーブルのすぐそばに置いてあった。

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