without you
「あぁ木戸さん。こんばんは。お届け物がありますよ」
「え?」

窓口から差し出された白い箱を見て、私の鼓動が、鈍く音を立てた。

まさか、あいつ?でも・・・。
もしかしたら、社長からのサプライズプレゼント第二弾かもしれない。

「あの。ハサミをお借りしてもいいですか」
「ここで開けるかい?」
「あ・・いいですか」
「いいよいいよ。・・・はい、どうぞ」
「すみません」

私は、少し震える手で黄色いリボンを切ると、真ん中に挟み込んであったカードを一旦横に置いて、まずは箱を開けてみた。
そして・・・。

思わず息を呑んでしまった。

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