魂‐soul‐
朔馬のことは心配だが、どうしようもない。

無事であることを祈りながら先へ進むことにした。

だが、そう決心した数十秒後。

石橋を叩いて渡るという諺通り、慎重に慎重を重ね十メートル程歩いたところで今度は雅が落ちた。

まさかあの雅が落ちると思っていなかった二人は口をあんぐり開けた。

「あ」と一言だけ漏らした雅はそのまま朔馬同様、真っ暗な闇の中へ落ちて行った。
 
「ちょっ!雅先輩まで落ちた!」
 
武流が混乱し、走り出そうとしたとき、二人の床も抜け落ちた。
 
「うそーーーー!」
 
「おい、こらーーーー!!」
 
重力に逆らおうと手を上に伸ばすが、たいした意味もなくそのまま二人も落ちて行った
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