俺様な狼上司に迫られて!






「----------。」






「部長ぉ〜、ここってどうやるんでしたっけ??」

「部長お茶入りますかぁ〜?」

「できましたよ部長ぉ〜!」



「あはは、皆順番に。ね?」








---今日もいつものオフィス内。


あの休日から3日経った日の
午前11時頃。



まぁ毎回のごとく
部長の取り合い合戦が始まっている風景を私は黙って見ていた。





(……よく言うぜ、俺様ヤロー。)






私の前ではあんな優しい王子モードじゃないくせに

他の女子には調子いいなオイ。



と心の中でツッコむ。







…あの休日の日

私はあれから部長の宣言通り
家に残され一緒に過ごすことになった。




何かされんのかなーと思って
内心少し警戒しながら過ごしていたが


特に何も無く。




というか家で映画見たり雑談したり
いたって普通の休日を過ごした。






……いや何だこれ。







(え、普通もっとこうさ…
アプローチしてくるもんだと思うじゃん!)






あんな宣言をされて
まさか普通の休日過ごすなんて

絶対誰も思わないだろ!







…って、アレ?






何だかこれじゃ



私部長に何かされるの期待してたみたいじゃね?


もっとアプローチくださいよ〜!
みたいな。








(----------。)




















…いやいやいや!!


え?!

いや、違うよ!
私そんなこと思うわけない!





(違う違う!これは、だな…
ほらアレだよアレ…)






ユズキって名前の
友達連れて来るねーって言われて

あ〜女の子来るんだなぁ とか思ったら

来たのが男の子だった、みたいな。





(あれ〜?何か予想外だったな〜、みたいな。)






あるあるだよな?




あるあるだよな?!?!









「っ…ダメだ集中できない。」

「サユリ?どうしたの、寝不足?」

「あ〜…いや、そういうわけじゃないんだけど…。」








隣の席の
仲のいい同僚のマユコちゃんが話しかけてくれる。



マユコちゃんは社内でも
可愛くて気配り上手な人気女子。


同じく同僚の人気者、酒井くんと付き合っている。

恋愛はお手の物。
というかまさに恋愛マスター。





(…あ、そうだ。
マユコちゃんに軽く相談しようかな…。)






もちろん部長のことは言わないけど


私のこのモヤモヤした気持ちを
マユコちゃんなら解決してくれるんじゃないかな〜

なんて。







「ねぇマユコちゃん、昼にちょっと相談話してもいい?」







私がそう尋ねると
マユコちゃんは笑顔で

「もちろん!私で良ければ!」

と快く受け入れてくれた。





(助かった〜。
頼りにしてるよ、マユコちゃん。)






そう思いながら
私はマユコちゃんにお礼を言って


私達は仕事を再開した。







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