俺様な狼上司に迫られて!






-------そして、やってきましたお昼。






わーい毎日のオアシスタイム!

と私はパソコンから手を離して
んー!と伸びをする。


デスクワーク、長時間は辛いっす。








「サユリ、食堂いこ!」

「うん、いこいこー!」






約束通りマユコちゃんと一緒に
お昼を食べに行く。



私たちは立ち上がって
オフィスを出てエレベーターで下に下がる。











「…それで?どうしたの?」






食堂に到着して
マユコちゃんが私に尋ねる。


私は食券を選びながら
うーん、と唸ってからマユコちゃんに話し始める。







「…何か最近さ、よく会う知り合いがいるんだけどね?」

「うんうん。」

「今まで私その人のこと
恋愛対象にすら思ってなかったんだけどさ。」






いやまぁ…確かに前から

かっこいいなぁ、とか
優しいなぁ、とかは思ってたよ?



でも手の届く人じゃないって最初から思ってたから

頼れる先輩…ってか、
すごい人だなぁみたいな感じで



そんな対象になることすら
ありえなかったっていうか…。








…まぁそんな人と過ちをおかしてしまったんだけどね。








「でも何か最近、その人と一緒にいると
変に緊張するっていうか…
不意にドキッとするというか…。」









知らない一面を見せられて

あれ、こんな顔するんだ とか

そんな笑顔見せるんだ とか



何かそういうのが多くて
ドキッとさせられるっていうか…。







「でもその人から優しくされたり
甘えられたり…?するとね、

この人、他の女の人にもこんなことしてるんだろうな…って

何か悲しくなるっていうかなんていうか…。」







ねぇこれってさ…どういう心理だと思う?



とマユコちゃんに
本気で困ってると訴えながら尋ねれば



マユコちゃんは食券を買ってから

私に向かって
笑顔でハッキリ言った。







「サユリ。」

「ん?」

「それ、完全に"恋"だと思う。」














………










はい?





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