夢見のさだめ
もう帰りたい。



「ドレスだと、随分印象が変わりますね」



振り返ると、そこにはジェーコブさんが立っていた。


元から品のある人だけど、正装しているジェーコブさんはもっと品がある。



「こんばんは!」

「こんばんは。 ドミニク殿下より、貴女をお迎えにあがる様承りました。 ですので、会場まで私がご案内致します」

「ありがとうございます」



ホッとした。


会場まででもジェーコブさんが一緒に居てくれたら心強い。



「来て頂いてこんな事を申し上げるのは心苦しいのですが、お帰りになった方が宜しいのでは?」



歩きながらそんな事を言われた。


ただでさえ不安なのに、そんな事言って煽らないで欲しい。


私だってできればそうしたい。



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