神のみぞ知る 【哲学ファンタジー】
第1話(設定変更後)

※『最近は武術の調子も悪ければ、魔術の調子も悪いなぁ。』
魔術のテストで不合格の評価を受けたのは、ベンワ・ルイという名の17歳の男子学生。ルイは魔術の成績が悪い。悪いのは、一般的な魔術の種類。一般的と言ったのには理由がある。それは、一つだけほかの生徒も先生さえも知らない魔術を使えるのだった。本人もまだ自覚していない超絶的な魔術。いつ登場するかお楽しみに・・・。


放課後、ルイは独りで自宅へと歩いて帰っていた。今日のご飯はドラゴン肉の照り焼きだったらいいな。そう考えながら歩いていると、前から“ゼリー状モンスター”、通称スライムが現れた!!

スライムの攻撃!
スライム「お前にとって優しさとはなんだぷよ!?」
ルイ「優しさ!?定義なんてあって無いようなもんだろ!?」
スライム「“お前にとって”だぷよっ!!」

ルイは考えた。誰かのことを想うこと。そしてそれを行動をもって示すこと。それが優しさではないかとの結論に至った。

ルイ「解ったぞ!誰かのことを想い、それを行動で・・・」
言い終わる前に、ルイはその場から逃げ出した。なぜか。それは答えてしまうとスライムが死んでしまうから。人によって考え方は違う。だから誰もの答えが正解。スライムの問いに対し、スライムのことを想い行動で答えを示した。

このルイの行動を、優しいと客観的に見ることはできる。ただ、この時ルイは別にスライムの生死はどうでもいいと考えていたらどうだろう?ルイが面白がってシュールだからそう行動してみようと考えていたらどうだろう?

本当の優しさなんて、本人にしか分からないのかも知れない。あなたの周りにいる人は、本当にあなたのことを想って優しく接してくれているのだろうか。本人と神のみぞ知る・・・。
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