ゼロの相棒《番外編》
私は、それを聞いて少しかすれる声でゼロに尋ねた。
「ねぇ……なんで透明なはずの私に気づいたの…?
声も聞こえなかったのに。」
すると、ゼロは私の隣に寝転んで答えた。
「……アサギの魔法の匂いがしたんだよ。」
……え?
どういうこと………?
私が不思議そうな顔をしていると、ゼロが私の方を向きながら言った。
「華の町に来たばっかりの時、アサギの屋敷に行っただろ?
あそこは、本来アサギとホノしか入れないところだから、不法侵入者がいたらわかるように、アサギが魔法をかけてるんだよ。」
ゼロはそう言うと、私をぎゅっ、と抱きしめた。
「……わかるか?“甘い匂い”がするだろ?
この魔法は、一日経たないと、落ちない仕組みになってるんだ。
風呂に入っても証拠隠滅されないようにな」
私は、ゼロの胸に顔を埋める。
あ………本当だ。
確かに、ほのかに甘い匂いがする。
そういえば、アサギさんの屋敷に入った時、甘い匂いがするなぁって思ったんだ。
透明人間になって、少年ゼロを抱きしめた時ゼロはこの魔法のおかげで私に気づいてくれたのね。