お嬢様の秘密III
「もう!本当にありえないのよ、穂波様!!」


逃げ出した先は桜井家。


海外から帰ってきた玲央たちの母、穂波様とお茶することになった。


もともと呼ばれていたからご迷惑ではないわ、大丈夫。


「翔くんはモテるのね………。理央と同い年かしら?」


ふふふっとお淑やかにティーカップに手をかける穂波様に、私がますます子供っぽく感じてしまう。


莉依紗様たちと同い年で、私の親よりも10歳ほど若いはず。


マキシ丈のワンピを上品に着こなしていて、とても綺麗な方。


「いいえ、2歳上ですわ。去年から本格的に家の仕事をするようになりましたけどね。」


お父様は昔から海外を転々として仕事をしていて、それに付いていっているのだそう。


我が家は資産家で、古くから名の知れた家として社交界でもかなりの力があるらしい。


『武道や芸道を極め、守り続ける伝統ある一族』なんてキャッチコピーもあるんだけど、お父様たちがやっている仕事って何……?


「若くして大変ね………。で、逃げ出してきた浅井家は今どうなっているんでしょう?」


「後で執事が連絡すると言っていましたから、執事にお任せですわね。」


梶原ならにこやかに笑いながらいじめる……ドS執事だからお兄様を懲らしめられるかしらね。

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