怪しい羊と迷えるオオカミ'S【完】


運転している瑛太におにぎりに海苔をちゃんと巻いて手渡してくれる事も


運転変わりましょうかなんておっかない事を言うのも


マスクしながら器用に食ってたやつが、ヒゲがあるのにどうやって食べるか見てていいですかなんて笑うことも


スキな食べ物は何ですかなんていうべたな質問さえも瑛太は可愛くて仕方ない。



マンションに着いて車から荷物を降ろしながら


「また行くか?」


笑いながらの問いかけに

「お邪魔じゃなければ連れていってください」


笑顔まで全部見える美祈の頭をクシャクシャっと撫で


「よし。今度は仕事じゃない時な」


そう言ってから、これってデートの誘いみたいじゃねぇかと焦ったが

「はい。楽しみにしてます」


美祈も嬉しさを隠しきれなかった。

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