怪しい羊と迷えるオオカミ'S【完】
「もじゃ…いや、あの…これから飲むんですけど、お近づきの印にお時間あったら一緒にどうですか?」
これは、マコ自身がこのもじゃ男いう人を確かめたいという好奇心。
「是非ッ」
人懐っこい笑顔のコタ。
突然の誘いに動揺しまくるのは、もじゃ男と呼ばれる30前の男。
親友ってのはこいつらか。
座敷童の友達って事は座敷童かと思いきや普通じゃねぇか。
しかもまぁ。この警戒心のなさ。
「ねッ」
可愛く首をかしげる姿に
「それ、あいつに教えてやれ」
「え?」
「これだこれ」
チョコッと首をかしげ真似する瑛太に大笑いするマコとコタ。
瑛太の返事はもういらないという感じで背中を押しエレベーターに。
押したボタンは3
俺、5だぞ5
慌てて手を伸ばそうとするとチラッとマコが瑛太の顔を見る。
こいつ…男の扱いがわかってるな。
まぁこの程度は普通なんだよな。
大人の俺が譲ってやるか。
瑛太は諦めて座敷童の友人という2人と3階で降りた。