第二秘書は恋に盲目
槇島さんは、私が社長に話そうとしている内容を見抜いている。
そして私は、社長の家庭の事情に踏み込もうとしている。必要とあらば、踏み荒らしてやる気でいる。

先輩の秘書にガン飛ばされたからって、怯んでては社長には対抗できない。

意地を張る私に呆れて、ふっと先に目を逸らしたのは槇島さんの方だった。

「俺は知らないからな」

それだけ言って、鞄を持ち直すと、槇島さんは秘書室を立ち去って行った。 
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