第二秘書は恋に盲目

「あら、笠原さん。目が覚めました？
先生呼んできますから、ちょっと待っててくださいね」

ちょうど病室の前を通りかかった看護師さんはそう言ってにっこりと微笑んだ後、またすぐに出ていった。

まだ少しボーッとしてる。
なんで病院にいるの？
それに、なんでこんなに身体が痛いんだっけ？

思い出そうとしていると、さっきの看護師さんと白衣を身にまとった若い男性が入ってきた。

こんな格好いいお医者さんって本当に存在するんだ。
それが一番最初に思ったことだった。

患者さんからの人気とか高そうだなぁ…、なんて考えてしまっているのは、弱ってる証なのかもしれない。

「手術を担当した須藤です。
気分はどうですか？」

「手術！？いった…」

大声を出すと脇腹に響いて痛む。
ってか、私手術受けたの？