第二秘書は恋に盲目
「すいません。

ところで、あの…私、この家に孝宏さんと二人きりだったってことですか…?」

急に話題を変えてきたかと思うと、チラチラとあちこちに視線を動かして挙動不審になった。

何を慌ててるんだ?
なんで顔が赤くなるんだ。
二人きりのどこに何の問題があるって言うんだ。

こいつの妄想力にはついていけない。

「心配するな。誰も手なんか出さねーよ」

「い、言い方!

でも、ほら、背負ったんですよね?そんなの、み、密着してるじゃないですか!」

「あー、そう言われればそうだな。
感覚的には荷物背負ってんのと変わらなかったが」

途端にガックリと項垂れた。
< 213 / 334 >

この作品をシェア

pagetop