第二秘書は恋に盲目
そうして、実家の前に着いたはいいけど、車庫に見慣れない車が停まってる。
見た感じなんか高そうだし…。
まさかお父さん、自分の結婚祝いに新しい車買ったのかな?お父さんならしかねない…。

いくらしたのか聞かないと。

「お邪魔しまーす」

実家に入るのにお邪魔しますと言うのは、変な気もする。だけどもうここはお父さんと晶子さんの家だからね。
今夜は、初めてちゃんと家族で集まる。
私も会ってお祝いしたかったから、この日を待ってた。

リビングからは楽しそうなお父さんの声が聞こえる。
美味しそうな夕飯の香りもする。
それにつられてリビングの扉を開けた。

「こんばんはー」

そこにいたのはお父さんと晶子さん。

ん?

その他に男性が2人。

「うっ…わ」

反射的に持っていた鞄で顔を隠した。
脳が警報を発して全身がざわつく。
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