第二秘書は恋に盲目
「な、何とかします」

震えた声でそう決意をし、パソコンに向き直った。

SNS上には、次から次にあがってくる様々な書き込み。
こんな大規模のSNSの書き込みをどうにかできる気がしない。

だけど、ここで私が食い止めないとホテルにファンが押し寄せる。
ウィル本人にだって迷惑がかかるし、宿泊客の混乱も招くことになる。
そんなことになったら、日帝の評判は一気に下がってしまう。
これは私に任された仕事とはいえ、失敗した場合の損害は私だけじゃ背負いきれない。
ど、どうしよう…。

使命感と弱気が交互に訪れて、頭の中をぐるぐると回り、目の前すらも回ってくる。

「駄目だ、しっかりしろ!」

1度声を出して気合いを入れ、パニックを鎮めるように深呼吸をする。
落ち着け、私。
何をするか整理するんだ。
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