第二秘書は恋に盲目

あった…。
急いでそこに書いてある番号に掛ける。

だけどやはり大手。掛けた電話に出たのは秘書の女性だった。
あー、焦れったい…。
そんな思いを抱えて、ホテル日帝社長の秘書だということ、緊急事態だということを早口で伝えた。

『どうも、社長の宇賀です。
事情は聞いたよー、桐山の秘書さん。俺ならどうにかすることができると思うけど、ここはビジネスの世界だ。
見返りがないと動けないかな』

いきなり壁の出現。確かにビジネスの関係なんだから、何かしらのメリットがないと動いてくれないか…。