やっぱり君なんだよ

家族



ゆっくりドアを開ける
暗い部屋、いつものことだけど今日は
もっと怖く感じる。

家を飛び出したのは初めてで
絶対に殴られると思ってた。


暗いリビングのソファに寄りかかってる母

「お母…さん?」

またお父さんにやられたんだ。
顔とか腕にまた新しいアザができてる。

「あら、舞白(ましろ)…帰ってきたの…」

あたしに暴力を振るうような力もない
ことに安心してしまった。

「出てったりなんてしてごめんなさい…」

「もういいのよ…。」

「…え?」

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