オークション
しばらく学校を休んでいたからエレナと会うのも久しぶりだ。


「嬉しい! 見ててくれた?」


「もちろん! 藍那、ずっと風邪ひいてたのにマラソン大会には参加するって聞いて、心配したんだから」


「ごめんね。でも、風邪もすっかり大丈夫だから」


「そうみたいだね。笑顔で走ってるのを見て安心した」


そんな会話をしていると、イベントスタッフに名前を呼ばれた。


これから表彰式にうつるようだ。


「それじゃ、明日には学校行くから」


「うん」


そう言い、あたしはエレナに手をふってわかれたのだった。
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