オークション
「そんなっ……」
「藍那は今日も学校を休む予定だったんです。ずっと家にいたはずなのに……どうしてあなたが藍那の制服を着て藍那として学校へ来ているの!?」
「違う! よく見て、あたしだよ!」
懸命に自分の事を訴えかけてみるが、お母さんは険しい顔のまま変わらない。
どうしよう、このままじゃあたし……。
「警察に連絡しましょう。その方が早い」
担任の先生の言葉にあたしは目を見開いた。
冗談でしょう!?
驚きすぎて言葉もでない。
「自分が本当に藍那だっていうなら、警察で指紋を調べてもらえばわかることだわ」
母親の言葉にドキンッと心臓が高鳴る。
確かに、あたしがあたしである証拠は指紋で簡単に証明される。
でも……。
あたしは自分の手をギュッと握りしめた。
この手の指紋はあたしのものではなく、中田優志さんのものだ。
腕を取り換えた時からあたしは自分の指紋さえ持っていない。
「藍那は今日も学校を休む予定だったんです。ずっと家にいたはずなのに……どうしてあなたが藍那の制服を着て藍那として学校へ来ているの!?」
「違う! よく見て、あたしだよ!」
懸命に自分の事を訴えかけてみるが、お母さんは険しい顔のまま変わらない。
どうしよう、このままじゃあたし……。
「警察に連絡しましょう。その方が早い」
担任の先生の言葉にあたしは目を見開いた。
冗談でしょう!?
驚きすぎて言葉もでない。
「自分が本当に藍那だっていうなら、警察で指紋を調べてもらえばわかることだわ」
母親の言葉にドキンッと心臓が高鳴る。
確かに、あたしがあたしである証拠は指紋で簡単に証明される。
でも……。
あたしは自分の手をギュッと握りしめた。
この手の指紋はあたしのものではなく、中田優志さんのものだ。
腕を取り換えた時からあたしは自分の指紋さえ持っていない。