願わくはキミに


そう言って、連れてこられたのがここ。


森崎先輩のご実家らしく潔く「奢るからおいで」と言われて、断るに断れなかった。


やっぱり押しに弱いとつくづく反省してしまう。


来たのはいいのだけど、こんなに人数が多いとは思わなかった。


圧倒される雰囲気についていけず、みんながお酒を頼むなか一人だけウーロン茶を頼んだ。


お酒なんて飲んだら、体に悪いし。


もしかしたら拒否反応を起こしてしまうかもしれないから、飲酒は成人になってからって田中先生に強く言われたし。


田中先生もやっぱり付き合いとかあると思ったから、あんなに強くいったんだよね。


何かあってからじゃ遅いので、ここはウーロン茶で乗り切るしかない。


< 86 / 129 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop