Butterfly
鋭い目線。

疑問形のようだけど、私には、拒否権なんてないと思った。

「・・・・・・はい・・・」

全く、わけがわからなかった。

なにがどうなってるのか、全くわからないけれど。今はこの女性に従うしかない、それしか術がないと思った。


(警察に行くんだよね、私・・・)


呆然としながら、でも、頭の中は混乱していて。

ただ立ち尽くすだけの私の耳に、どこからか、バタバタという複数の足音が聞こえてきた。

徐々に、こちらに近づいてくる。

そして、息を切らせた男性の、よく聞き慣れた声がした。
 
「津島さんっ」

声のする方向へ、私はぐるりと振り向いた。

そしてそのまま、目を見開いて、氷のように固まった。


(・・・うそ・・・)


現れた人物も、驚いた表情で数歩手前で立ち止まる。

私は、全てが信じられなくて、これは嘘だと思いたかった。

「キミ・・・」

「千穂ちゃん・・・!?」

駆けつけた人々の、先頭にいた二人の男性。

それは、里佳さんの旦那様である市谷さんと、私の恋人・・・岡本蒼佑さんだった。







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