Butterfly
本当に、蒼佑さんは真っ直ぐだ。

刑事としての立場以上に、恋人としてもっと力になりたいと、私はもちろん、友達である咲良のことも考えてくれている。

「・・・わかった」

彼の気持ちに応えたい。

頷いて、私は、今日の経緯をきちんと話すことにした。

彼氏に会ってほしいと、咲良に頼まれたこと。

その彼氏はホストで、同じ大学の友達を、店に連れてくるよう頼まれていたらしいこと。

騙されているか心配になり、その彼に会ってみようと一緒にホストクラブに行ったこと・・・。

「蒼佑さんに相談しようかとも思ったんだけど、止められたら困ると思って・・・」

後ろめたい気持ちで言うと、彼は考えこんで「うん」と短く頷いた。

「・・・そうだね。確かに止めたかもしれない。千穂ちゃんには行かせたくないし。

でも・・・やっぱ話して欲しかったな。どういう理由があるにせよ・・・後から聞くと、どうでもいいこと疑っちゃうから」

「実際はなにもなくてもさ」と、蒼佑さんは寂しそうな顔で笑った。

「それで初めてあそこの店に行って・・・咲良ちゃんの彼氏である貴見に会って・・・可月を紹介されたんだ?」

「うん・・・」

「そっか・・・。それで4年ぶりの再会か」

「それは確かに驚くね」と、淡々とした口調で呟く。

「じゃあ・・・ここからが本題かな。津島さんが言ってた・・・可月に、その・・・胸元に何か入れられてたってこと。それは、本当?」

言いにくそうに、いつもより低い声だった。

私は「ううん」と首を振り、気まずい気持ちでうつむいた。
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