うた。
ゆめのはなし
あの夜
そう夕方たくさん寝たあの日の夜
もう眠れないと私は嘆いて
ひとり 詩を書いていた

2時をまわると 大きな男がひとり
風呂に入りに やってきたんだ
私は気付かぬふりして ひとり
絵本の中に入っていたんだ

彼は云う いつだって 君はそうやっているね
私は笑う だって 貴方って なかなか来ないじゃないの
夜中のカップ麺は 身体に悪いのに ねぇ
ダイエットはじめたって 言ったでしょう ねぇ
誰のためだと思っているの
ひとくち すすって むせ出した

朝になった
4時を過ぎた
あとどれくらいで 街が起きるかな
太陽光が まだ寝ているの
闇に包まれた 私と貴方

鳥が鳴いている
私も泣いている
また ひとり 今日も
気付いたら 隣は空っぽ

なくなったカップ麺と貴方専用の箸
たまにはこうやって帰ってきて
もうこれ以上は望まないと
誓い 洗面台に立った
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