ガラスのハート
第1話 赤いブレーキランプ
「真一さん…寝た?」

「いや、起きてるよ」

「ねぇ…」

「眠れないのかい」

 瞼を閉じないのは、あの光景を思い出してしまうからだろう。

 真一はそう思った。

 麻里子は、真一の腕の中で、厚い胸に顔を埋めた。
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