ガラスのハート
「ねぇ真一さん」

「ん?」

「私たち…どうなるのかな」

「…」

「それを考えるだけで、私、怖くて眠れないの」

「…心配ない。誰も見てなかったんだから」

 真一は、麻里子の乱れた髪を撫でたあと、ベット横にあるスタンドを消すために、手を伸ばした。

 パチンと音がして、オレンジ色の灯りは消えた。

 色こそ違うものの、麻里子を不安にさせないためだ。
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