悪魔野郎と天使くん


「緑ちゃん」


「え?」


すると瞬くんはあたしをぎゅっと包んだ。


「緑ちゃんちっちゃい…」


「しゅ、瞬くん…」


「緑ちゃん…」


えー、あ、頭が…。


ぐるぐる…。


「好きだなぁ、緑ちゃん」


「えっ?」


す、好き?


「あ、ごめん。って、恋人なら言うのかなって」


「あ、そうだね」


なんだ。


本気かと思ったよ。


よーし、あたしも。


「あたしも…瞬くんすきぃ、」


なんて。


「え?」


「ってー、恋人なら言うのかなって」


と、あたしは顔が真っ赤ながらも笑った。

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