ゆるりゆらゆら恋心



躊躇った様子を見せながらも、依くんの腕に手を重ねて身体のバランスを取ると、スッとその首筋に唇を添わせた。


「…」

依くんに触れる瞬間も、触れている時間のときも、なんだか叫びたくなるような、落ち着かない気持ちを抱く。

そして私はそれを抱いた瞬間から、依くんが愛おしくて仕方なくなるのだ。


程なくして離れると、白い首筋に薄っすら紅いマークが、艶かしく付いていた。


「依くん、キスマーク、ついた」


吃驚だ。だって私特になにも考えてなかったのに。

なんだか信じられなくて目をパチパチさせていると、依くんが静かに笑みを浮かべた。


「合格。ベッド行こ」


いつもながらだけど、彼の誘い文句はなんてストレートなんだろう。



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