ゆるりゆらゆら恋心







塩野依くん

華奢な身体に無造作な黒髪。

シルバーのピアスと涙ボクロが魅力的な大学二年生。


冷静なツッコミが上手くて、綺麗好きで、料理が壊滅的に下手くそ。


お笑い番組はかかさずチェックしてるし、基本私のことは放置だし、胃が細いから食べ放題とか連れてけない。


でも意外と表情豊かだから見てて飽きないし、その骨張ったゴツゴツの手とか触れたい。依くんの格好は女の私でも参考になるくらいお洒落だ。


私を心配する姿も、休日のスウェット姿も、意地悪な笑みも寝顔も、DVDを観て感動のあまり涙を流すところも、依くんらしさが詰まってて

つまりなにが言いたいかと言いますとね


「依くん、すき」

「……は、」


「だいすき」

「…ここ俺の家のベッドの中だけど、分かって言ってる?」


「分かってるよ分かってるんだけどね、依くんちなみにだけど、わたし、明日、用事ある」

「無視」

「嘘だろ…」



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『塩野さんのことが、好きです。

あの、別のとこに行っても頑張って下さい!陰ながらですけど、応援してま

『じゃー付き合う?』

『へ』

『(てか先越されたー。俺から告ろうと思ってたのに)付き合わないの?』

『え、や、え、つき、付き合いたいです!』





▼ 依くんとわたし

end.


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