203号室で暮らそう
第1章
あのひとは一体、何をしているのだろう。
 
生きているのか、はたまた死んでいるのか……。
 
 
8月の風が、サーッと吹いた。
 
まるで私の背中を押すかのような、風。
 
私は思い切って、そのひとに近づいた。
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