203号室で暮らそう
第4章
“ゆーかはゆっくり眠っててね。代返はまかせて”
 
翌朝、目を覚ますと、そんな書置きがテーブルの上にあった。
 
熱はすっかり下がっていた。
 
寝坊しちゃって、ちょっと遅刻気味だけど。
 
私は学校に行くことに、した。
 
雄輔と一緒の、教職の講義。
 
逃げちゃ、いけない――。
 
昨日の今日で、彼女と一緒のところに出くわしちゃって、ショックはまだ癒えてはいないけれども。
 
だからこそ、行かなくちゃ。
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