初恋は叶わない
「くっくっ、子供みたいだな、お前!」

「修ちゃんのせいでしょー、もう!」


プンプン怒っている私なんてお構いなしで、修ちゃんは笑い続けている。


「いただきまぁす!!」


勝手に食べたら怒られそうだから、一応、それだけは言っておいて。


「おいしー!」

「うわ、これ、すごっ!ちょっと食べて!」

「修ちゃん、ねぇ、これおいしーよ。食べちゃうよ。」


一人でしゃべっている私。


「お前、いいよなぁ、幸せそうで。」

「なぁんか、その言い方、ムカつくんですけど」

「ホメてんの。
単純でいいよなって」

「全然ホメてないじゃん。
どうせ私は子供ですよー!」


ふてくされる私に構わず、修ちゃんは続けた。


「やっぱ、女の子はさ、こういうの前に目キラキラさせてさ、
で、すっげぇおいしそうに食べてくれたら、
それって見てる方も、幸せな気持ちになれるんだよなー」

「見てるだけでいいの?」

「そ。いいのいいの」

「じゃあ、いいんだ?食べちゃって」

「いいけど、デブるぞ」

「…言ってみただけだよ。
早く修ちゃんも手伝ってよ、溶けちゃうから」


まだ使っていない方のスプーンを修ちゃんに手渡そうとして、

指先が軽く触れた瞬間、すごい勢いで手を引っ込めてしまった。

そこからとたんにきまずくなって、ただ黙々と食べるしかなくなった。

せっかく、いい感じに『平気な顔』できてると思ったのに…。

私ってホントダメダメだなぁ。

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