わたしの意地悪な弟
 翌日、わたしは放課後、亜子と利香を呼び出し、樹と付き合い始めたことを伝えた。

「よかったじゃない」

 利香も亜子も驚いたようだ。だが、わたしと樹が付き合うようになったことより、ついにそうなったのかということに対する感嘆の気持ちがなによりも先行していたようだ。

「一時はどうなることかと思ったけど、うまくいってよかったね」

「うまくいったのか分からないけど」

 親もこのことを知らないし、まだ未解決の問題も多いはずだ。

 わたしも樹もお互いの関係を長く続けたいとは思っていた。

 付き合うことでまた別のことが見えてきて気持ちが冷めたりはしないのだろうか。

「大丈夫だよ。少なくとも樹君からは別れるとか言いださないだろうね」

 利香はわたしの気持ちを見透かしたかのように言葉を綴る。

「付き合ってみて嫌気がさすかも」

「そういうタイプが十年近くも片思いを続けないと思うよ」
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