キミはまぼろしの婚約者
そうして皆で笑い合っていると、急に教室内がざわめき出す。
なんとなく周りに目を向けると、うちのクラスにはないオーラを放つ人物が中に入ってきた。
「律……!?」
あれ、何で律が?
彼が5組の中に入ってくるのは初めてだ。
目を丸くする私達のもとにやってくると、誰もが見惚れるような笑顔で「おはよう」と言った。
そして、私に何かを差し出してくる。
「小夜、これ俺の部屋に落ちてたよ」
彼の指からこぼれる、ピンクゴールドの細いチェーン。
それを見て、休み中にネックレスをどこかへなくしてしまっていたことを思い出した。
「あっ、よかった! ごめん、ありがとう」
ほっとしながら受け取ると、綺麗な笑みを浮かべた律は、目線をキョウへと移して言う。
「いろいろありがとな、キョウ。また今度、ゆっくり話そ」
一瞬目を開いたキョウは、穏やかに微笑んで「あぁ」と短く返事をした。
なんか、ふたりの雰囲気が今までと微妙に違う……?
ふたりにしかわからない何かがあるのかな、となんとなく考えていると、律はすぐに私達から離れていく。
なんとなく周りに目を向けると、うちのクラスにはないオーラを放つ人物が中に入ってきた。
「律……!?」
あれ、何で律が?
彼が5組の中に入ってくるのは初めてだ。
目を丸くする私達のもとにやってくると、誰もが見惚れるような笑顔で「おはよう」と言った。
そして、私に何かを差し出してくる。
「小夜、これ俺の部屋に落ちてたよ」
彼の指からこぼれる、ピンクゴールドの細いチェーン。
それを見て、休み中にネックレスをどこかへなくしてしまっていたことを思い出した。
「あっ、よかった! ごめん、ありがとう」
ほっとしながら受け取ると、綺麗な笑みを浮かべた律は、目線をキョウへと移して言う。
「いろいろありがとな、キョウ。また今度、ゆっくり話そ」
一瞬目を開いたキョウは、穏やかに微笑んで「あぁ」と短く返事をした。
なんか、ふたりの雰囲気が今までと微妙に違う……?
ふたりにしかわからない何かがあるのかな、となんとなく考えていると、律はすぐに私達から離れていく。