金髪碧眼王子様!?
俺は、想定外の場面を見てしまった。
おさげ頭の女の子が大の男3人を圧倒している。
その女の子は眼鏡をかけていないが、間違いなく、真城さんだ。
「…強いんだね、やっぱり。」
俺は彼女の向かった先に歩を進め、少し時間をおいて、偶然を装って保健室に入った。
そこには丁度包帯を巻き終えた彼女と、保健の先生がいた。
「…無茶しちゃ駄目よ?まだ完治してないんだから…って、間宮君どうしたの?具合悪い?」
彼女は少し驚いた顔をし、巻かれた包帯を隠すように制服のシャツを羽織り、背を向けた。
知られたくない…のかな。
「ちょっと、頭痛がして。1時間だけ寝ても良いっすか?」
「とりあえず熱だけ計りなさいね。」
俺はないとわかっている熱を計り、本当は頭も痛くないし、眠たくもないのだが、眠ったふりをした。