もう一度、恋はじめました
「福来-!どう?」

「うん!バッチリだよ!ママ!」

「あーん。緊張して泣いちゃうよ」

「ママ、よしよし!」

「私の入学式だよ?」

「俺の時も泣いてたもんな?」

「朱里、格好良かったんだよ~」

「涼…」

「あっ ヤキモチ?顔怖いよ?パパ」

「るせっ!」

「はい!写真撮るわよ!」



福来の高校入学式の日



有瀬家の初めての集合写真をとった




福来が提案してくれなかったら、結婚式とかしなかったし

写真が1枚もないところだった




賑やかすぎるくらいがいい




いつも笑ってて欲しい









出来上がった写真をアルバムに貼るとき


「光ちゃん… 私、祐来さんに会ったことあるよ!
何度も、私に諦めちゃダメ!
ちゃんと生きて!
って…励ましてくれたの!」





祐来の写真を見て、涼が驚いた



そっか…





俺の涼を守ってくれたのか








ありがとうな


















「やっぱり!会ったことあると思った!
光ちゃん!!私だよ!!」

「は?」


祐来との結婚式の写真を指さす


!!!!!



「丘の教会に毎週お祈り行ってて
通りすがりにブーケとってしまって
祐来さん『次は、貴方ね』って!
ほら!!」


俺達の真ん中に、ブーケを持った涼…


「マジか…」



「パパ…やっと気づいたの?」

福来は、知っていた
そして、晃喜も

「パパが隣がママだよって
教えてくれたじゃないか!?」


晃喜が涼をママと呼ぶのに、理由があるなんて、考えもしなかった

それも、涼が写ってるなんて、知らず
俺が適当に隣って言ったなんて
記憶にないし






すべて、祐来にしてやられた気がする







出会うべくして、出会った








俺達は、家族になる運命で


恋に落ちる運命だったんだ










          お わ り














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