フラワーガーデンへようこそ〜優しい愛をあなたに〜
「なんで?」
「…これ、かすみさんのですよね?」

花のデコを見せられて、かすみはアッと驚き、薫を見た。

「…すみません、ちゃんと届けたつもりだったのに、逆に迷惑を…でも、私の方が早くタクシーで出たのに、西園さんの方が早かったんですね」

その事にも驚きだ。薫はクスッと笑う。

「この辺の地理に不慣れな運転手だったんですね?俺は、抜け道を沢山知ってますから、渋滞にははまりませんでした…あ、さっき、望月さんから着信が」

「え?あ、すみません。それじゃあ」
「かすみさん」

「…はい?」
「望月さんと」

「…え?」
「…その、付き合ってるんですか?」

思ってもみない質問に、目を見開くかすみ。

「…すみません聞かなかった事に「はい」
「え?」
「望月さんと付き合ってます…西園さんも、さっきの女性と付き合ってるんでしょう?」

「かすみさんあの人は「失礼します」

薫の話も聞かず、かすみは家の中に逃げた。

…そして思わず深い溜息をつくと、その場にしゃがみこんで、頭を抱えた。

どうして、付き合ってるなんて言ってしまったのか。

付き合ってもいないのに…

でも、さっきの薫と、綺麗な女性を目の当たりにして、苦しくてそれを隠すためについてしまった嘘。

「もう…私って最悪」

と、呟かずにはいられなかった。
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