冷たい君の裏側。
「高梨課長!」

「どうした?風間さん」

「あの…お話が、ありまして」


話?そんなもん俺にはない。
知華のために早く帰って飯を作りたい。


「なにかな?」

微笑みながら言うと、風間さんは顔を赤くした。

そう言えば、最近知華の顔を見られてない。
誰と話していても知華に繋がってしまう。

「ここでは恥ずかしいので外でもいいですか?」

「あぁ」


会社の近くの居酒屋に連れていかれた。


なんで居酒屋?

なんでか、呑んでばっかりの風間さんに少しいらいらする。
早く帰りたい。
こんな奴じゃなくて、知華とお酒飲みたい。


「で、話ってなにかな?」

「あのっ!私、深空さんのこと好きなんです!」


顔を赤くしながら言う風間さんに全くそそられなくて。
やっぱりイジワルしたくなるのは知華だけのようだな。
あと、深空って呼ばれて嬉しいのは知華だけだ。


「ごめんね。俺、2年付き合ってそろそろプロポーズしようと思ってる大好きな彼女がいるんだ」

「…知華先輩ですよね?」

「え?」

「知華先輩見る時の高梨課長、すごい優しい目しますもん。まるでそう見ずにはいられないみたいな」

「そう…だよ。知華だよ」


そんな目で見てたか?!おれ!!

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