「僕はずっと前から君を知ってるよ」


「あ、待ってたよ〜今日は時間ぴったりだね」


ルーフェスはやっぱり優しく微笑んでくれた。

こんなわたしに。

とても綺麗な顔で。

優しく儚いその面影。

すべてが愛おしいーーーそう思うわたしは変なのだろうか。


「おっ、お腹すいてません?」


「ん〜、空いてるよ〜あはは〜」


このノーテンキさには少し呆れる時もあるが。

でも、そんなことは関係ない。


「クッキー、食べませんか。

美味しいですよ…すごく…たぶん…」


「ふっ、あははっ……

すごく美味しいとか言っておいて、たぶん、なの?」


笑われた。

でもいい。

わたしのやったことがルーフェスにとって楽しかったのなら。

笑えることなら。

笑ってて欲しかった。

あなたには笑ってて欲しかった。

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